寒中見舞いは季節のお便りですが、通過儀礼に伴う連絡文書として便利な役割を担っていることをご存知でしょうか?
結婚・出産・引っ越しを報告する、喪中で年賀状を欠礼したときや年賀状を出し忘れたときに代用で送る、お見舞いや退院祝いの言葉を送る、年末に届いたお歳暮のお礼を送るなど、いろいろな使い方ができるのです。

そもそも寒中見舞いとは?
読んで字の如く、「寒い季節の中、相手の健康をお見舞いする」便りのことです。真冬の一番寒い時期に「お元気ですか? 風邪引いてませんか?」と気遣う通信文(はがき・封書・メールなど)ですね。
ただ、その本来の役割より、上述した年賀状の代用で出されることが多く、出せる時期も限られています。

寒中見舞いはいつからいつまで出せる?
日本の四季はそれぞれ6等分されて固有の名前が付けられています。これを二十四節気といい、時候を示唆しています。1月の二十四節気は「小寒(2022年1月5日)」と「大寒(2022年1月20日)」。「小寒」を「寒の入り」といって「寒中」の開始日とし、「大寒」を経て「立春(2022年2月4日)」が「寒の明け」で、その前日の節分が「寒中」の終了日となります。
元旦から7日までは「松の内」といって年賀状を出す期間ですから、ここを差し引き、1月8日から2月3日(=立春の前日=節分)までが2022年の寒中見舞いを出せる時期です。
注意しなければならないのは、この日付に寒中見舞いを届けるということです。例えば終了日の2月3日に出しても届くのが翌日になれば時期を逸したことになります。2月3日以降に投函する場合は「寒中見舞い」ではなく、「余寒見舞い」として出しましょう。
余寒見舞いはいつからいつまで出せる?
「立春」を過ぎれば暦の上ではもう春。春の微かな気配が訪れますが、2月はまだまだ寒い時節・・・ということで、「春とは言え、寒さがまだ色濃く残る中で相手の健康をお見舞いする」のが余寒見舞いというわけです。
前述したように、「余寒見舞い」を出すのは「立春」から。終了はちょっと曖昧で、これといった節目が無いのですが、2月いっぱいというのが通例です。但し、寒冷地へは3月を過ぎても出すことができます。
余寒見舞いの次は?
「余寒見舞い」の次はありません。3月になれば実質的に春。寒さをお見舞いする挨拶状は出しません。
出すとすれば、「Happy Spring」みたいな表題で季節の挨拶状になると思います。
寒中見舞い・余寒見舞いのハガキ種類
年賀状や暑中見舞い(かもめーる※2021年から廃止)と違って、郵便局では寒中見舞いと余寒見舞いの専用ハガキは販売されていませんので、官製はがきを使います。
官製はがきには通信面がイラストや文字を美しく出力できるインクジェット紙になったものもあります。寒中見舞いのテンプレートを無料ダウンロードして印刷するなら、インクジェット紙を購入しましょう。