「正月飾り」いつまで飾る?手作りOK?処分し忘れたら?

    正月飾り」には大きく分けて2種類あります。松や竹を主体にした玄関飾りと、鏡餅を代表とする室内飾りです。
    ここでは正月飾りとは何か、いわれと飾り方、正月飾りの種類、手作りでもいいの? 100均の正月飾りでもOK? おしゃれな正月飾りを毎年使い回してもいい? いつから飾っていつまでで外すのか、処分方法、処分し忘れたらどうするか、など「正月飾り」の疑問についてまとめています。

    「正月飾り」いつまで飾る?手作りOK?処分し忘れたら?

    正月飾りの謂れ(いわれ)

    お正月には、その年の福運を携えて「歳神様(としがみさま)」が家々を訪問されるという言い伝えがあります。「正月飾り」とは歳神様をお迎えするために各家で準備するディスプレイです。

    歳神様

    正月飾りは信仰の対象でもあった常緑樹の松を玄関に飾ったのが始まりと言われており、これが現代の「門松」の原型です。また、神話にも神聖な力を持つと記されている「しめ縄」を玄関の軒に渡して魔除けにしたものが、時代を経て、梅や南天、橙などをあしらった華やかな「しめ飾り」となりました。更に、五穀豊穣の象徴である餅をお供えして、歳神様にその年の繁栄を祈願したのが「鏡餅」です。

    正月飾りの種類

    正月花を活けたり、宝船や押絵羽子板、十二支の干支動物の置物も正月飾りの一種ですが、正月飾りの基本は「門松」「しめ縄・しめ飾り」「鏡餅」です。

    門松

    最もベーシックな門松は松の枝を数本束ねて半紙で巻き、垂や水引を付けたもの。簡素で上品な佇まいです。元々、冬でも緑のまま褪せない常緑樹の松を歳神様を迎える目印に門に立てたのが門松の始まりでした。会社や大きな店舗に飾られる竹3本を松と藁で巻いた門松は、雄松と雌松が対になっていて豪華な印象です。竹を斜めに鋭く切って飾る門松と、切らずに筒のままの竹を飾る門松があり、地方によって分かれます。

    並んだ門松のイラスト

    しめ縄・しめ飾り

    しめ縄は漢字で書くと「注連縄」「標縄」「七五三縄」などいろいろです。どれも読みにくいので普通は「しめ縄」と書きます。
    細い縄を太く撚り合わせた縄で、集中するエネルギーを象徴し、神事では魔を祓う結界を形成するために使います。正月に玄関に飾るのは歳神様が安全に入室されるための魔除けの意味があります。「ごぼう注連」「だいこん注連」など形で種類が分かれます。

    しめ縄

    しめ飾りは、しめ縄を輪っかにして松ぼっくり、垂、橙などで飾ったものです。しめ縄は一年中飾ったままでおけますが、しめ飾りはお正月の間だけ飾ります。紙垂を長く垂らしたクラシックなものを「玉飾り」、輪にした七五三縄の結び目に飾りを付けたものを「輪飾り」といいます。

    玉飾りと輪飾り

    しめ飾りはしめ縄と同様、浄化や魔除けの意味があります。ただ、近年では正月を祝う玄関リースの役割が大きく、造花やリボンで洋風にアレンジメントした、おしゃれでモダンなしめ飾りも多く見かけるようになりました。

    鏡餅

    鏡餅(かがみもち)は家の中に飾る代表的な正月飾りです。餅は保存の効く主食で携帯にも便利、昔は貴重な食品でした。この大事な餅を来訪する歳神様への捧げ物としたのが鏡餅の始まりです。

    鏡餅の飾り方は下のイラストにあるように、大小の丸餅を重ねて四方紅(赤い縁取りのある和紙)➔紅白の紙垂➔ゆずり葉・うらじろ(表が緑、裏が白のシダの葉)を敷いた三宝に乗せ、餅の上に扇と橙を乗せます。これが鏡餅の基本で、更に金銀の水引を巻いたり、鯛や伊勢海老の飾りを付けたりすると華やかになります。

    鏡餅の飾り方

    パックになっている鏡餅は飾り方が簡単で無駄がなくて便利です。

    正月花

    おめでたいとされる菊や椿の花を活けて飾るのが正月花です。松の盆栽に竹や梅の花をあしらって飾ったりもします。葉牡丹や南天を入れるとお正月らしさが際立ちます。赤い実を付けるおめでたい植物には南天の他にも千両と万両があり、正月花によく使われます。

    正月花の葉牡丹・南天・松

    羽子板・破魔弓・凧

    羽子板は女の子の遊び道具ですが、女の赤ちゃんの健やかな成長を祈願する縁起物でもあります。破魔弓は男の子の成長を祈願し、魔除けにもなります。「新春」「元旦」などの文字入り凧、歌舞伎絵の付いた角凧も床の間やリビングに飾って、お正月ムードを演出します。

    正月飾りの羽子板・破魔弓・凧

    宝船

    宝船の置物も福運をもたらす縁起物です。宝船を飾る時は向きに注目します。向かって左側に船の舳先が向いているのは「入船=金銀財宝を積んで港へ帰ってくる船」で、右側に舳先が向いているのは「出船=これから目的地へ出港する船」です。その年に金運や繁栄を願うなら「宝船の向きは左」に、新入学・新入社・起業を予定しているなら「宝船の向きは右」にしましょう。

    宝船の向き

    十二支の干支動物の置物

    福運を祈願して、その年の干支の動物(戌年=犬、丑年=牛、卯年=うさぎ)をかたどった置物を飾ります。縁起物や金色の俵のミニチュアと組み合わせた干支の置物も年末になると店先で見かけますね。

    十二支の干支動物の置物

    正月飾りはどこに飾る?

    • 【門松】を飾る場所は、門のある家なら、左右の門柱の前に対で並べます。または、ドアの外の開閉に邪魔にならない場所に飾ります。マンションで通路に物が置けない規約があったりする場合はドアの内側に置いても、下駄箱の上にちょこっとしたミニ門松を飾ったりするのもいいでしょう。門松は神様をお迎えする目印の役目がありますから、できればドア方向へ向けて飾るといいですね。
    • 【しめ縄】をお正月飾りとして飾る場所は玄関の外側のドアの上方です。室内の神棚に飾る「しめ縄」はお正月に限らず一年中飾れます。
    • 【しめ飾り】を飾る場所は玄関の外側のドアの中央上方です。フックを付けて吊るすのが一般的ですが、風の強い時は飛ばされたり落ちることもあるので、強力な両面テープでドアに直に貼っておくと安心です。
    • 【鏡餅】を飾る場所は床の間、神棚が一般的です。仏壇にも飾れます。洋室中心の間取りで、和室も神棚も仏壇もない家はリビングボードや適当な棚の上に飾っておきましょう。鏡餅は歳神様の召し上がり物ですから、家の奥深くまで神様を招き入れるために、できるだけ玄関から遠い場所に飾るのがよいとされています。

    正月飾りは手作りでもいい?

    もちろん、手作りしてOKです。というか、本来、お正月飾りは手作りするべきものでしょう。自作したいけどできないから買っちゃうわけで・・・。正月飾りをハンドメイドする技術があるなんて最高です。特別なご利益がありそうですよね。

    100均の正月飾りでもいい?

    OKです。正月飾りは値段じゃなくて気持ち!・・・だと思いたい。結構ちゃんとした注連飾りとかが売ってますしね。100均グッズで手作りするのもオススメ。折り紙や千代紙、房、ポンポン、リボン、なんかを組み合わせたら、素敵な正月飾りが作れそうです。

    正月飾りを毎年使い回してもいい?

    高級な正月飾りを一年で始末しちゃうのはさすがにもったいないですよね。まして、時間と労力をかけて手作りしたオシャレな玄関リースは、くたびれるまで使い回していいんじゃないかと個人的には思います。鏡餅も豪華でかっこいい木製やガラス製のものが売っていて、使い回しできるからコスパがいい、と宣伝文句が書いてありました。長く使ってボロくなったら、「ごくろうさまでした」と拝んだりして、どんど焼きやお焚き上げに出せばいいと思います。

    正月飾りはいつから飾っていつまでで外すか

    12月13日は江戸時代の昔から「すす払い」の日です。お寺や神社では今でも13日に大掃除をしますね。この日は「正月事始め」とも称され、お正月の支度を開始する日とされています。昔のしきたりから言えば、正月飾りは12月13日から飾れるということになりますが、近年ではクリスマスの飾り付けとだぶるので25日までは控える人が多いでしょう。正月飾りを飾るのは「12月26日」から、というのが現代の基準です。

    正月飾りを飾ってはいけない日

    12月26日から大晦日の31日までに飾ればいいわけですが、細かい理由付けで除外した方がいいとされる日があります。

    • 29日に正月飾りを飾ってはいけない ➔ 二重苦と語呂が合うため、避けるべきとされた
    • 31日に正月飾りを飾ってはいけない ➔ 大晦日に飾るのは「一夜飾り」といって神への非礼に当たるので避けるべきとされた

    正月飾りを出せる日にち

    ということで、正月飾りは「12月26日」「12月27日」「12月28日」「12月30日」に飾ることになります。

    それでは、正月飾りを外すのはいつになるでしょう?
    ほとんどの正月飾りは松の内まで飾り、松の内を過ぎたらしまいます。松の内は地方によって期間が異なりますが、関東では「1月7日」まで、関西では「1月15日」までです。

    しめ飾り・門松は「1月8日(関東)」または「1月16日(関西)」の、できれば午前中までに外しましょう。鏡餅だけは「1月11日」に飾りを取り、お餅は細かく切り分けて食べます。この行事を「鏡開き」といいます。

    正月飾りを片付ける日にち

    正月飾りの処分方法

    正月飾りを外した後、どう始末したらいいでしょう? ゴミ箱にポイ捨てするのはまずい気がしますよね。実は左義長(さぎちょう)といって「正月飾りを焼く行事」があります。俗に言う「どんど焼き」ですね。織田信長も盛大に催したとされる火祭りで、Wikipediaには「門松や注連飾りによって出迎えた歳神を、それらを焼くことによって炎と共に見送る意味がある」と記述されています。

    通常1月15日前後に催されると思いますが、左義長が開催される場所や日付は各自治体に問い合わせれば分かります。自治体によっては「どんど焼き」する正月飾りの回収を行っているところもあるので、併せて聞いてみて下さい。

    正月飾りを処分し忘れたらどうする?

    どんど焼きに間に合わず正月飾りを処分しそこなったら、とりあえず次の年末までどこかにしまっておいて、翌年の元旦に近所のお焚き上げに持っていきましょう。神社によってはバイトの神主さんが簡単なお祓いをしてくれたりするので、なんかホッとしますよ。

    もうちょっと手軽に処分したい場合は、他のゴミとは区別して、きれいめの紙や袋に包んで一般ゴミにそっと出しておきましょう。なんかスッキリしないなら、お清めの塩や酒をふりかけてから出せば心が晴れると思います。